睡眠に関する本『誰でも簡単に疲れない体が手に入る濃縮睡眠メソッド』レビュー

睡眠に関する本『誰でも簡単に疲れない体が手に入る濃縮睡眠メソッド』レビュー

こちらの著者は、睡眠セラピストであり、睡眠デトックス・姿勢美矯正サロンのオーナーです。

女性で、しかも美容に関する仕事をされている方が書いた睡眠の本ということで興味を持ち、読んでみました。

睡眠がお肌に良いのは当たり前なので、そういう内容ならたぶん手に取っていません。
しかし、この本のタイトルは「誰でも簡単に疲れない体が手に入る〜」なんですよね。
すぐに疲れて寝てばかりいる私には、とても気になる話です。

「誰でも簡単に疲れない体が手に入る 濃縮睡眠®メソッド」

【おおまかな目次】
第1章:睡眠に対する意識を改革しよう
第2章:短時間で完全に疲れをとる “熟睡脳”のつくり方
第3章:30分以内に深い眠りにつく 眠れる体のつくり方
第4章:眠りの効率を最大化する 睡眠環境の整え方
第5章:睡眠の“質”を劇的に上げる11の習慣
巻末付録:「濃縮睡眠」を実践・継続するために

著者の松本さんは、元々は8〜10時間くらい寝ていたいタイプで、お休みの日は12時間以上眠ることもあったそうです。
それが今では、朝の2時〜5時くらいまでの3時間睡眠になったというのですから驚きです。

目次の第3章にもあるように、入眠から30分以内に深いノンレム睡眠状態に入り、それを一定時間持続する「濃縮睡眠」
一般的には人が深い眠りにつくまでには約90分かかると言われているので、その3倍の速さです。

こちらは松本さんの睡眠グラフ。すごく深い眠りが2時間以上続いています。

睡眠グラフ

「濃縮睡眠」と聞くとなんだか仰々しい感じですが、内容的には至ってシンプルで、その日から簡単に実践できる内容ばかりでした。

学者さんが書く睡眠本とは違って、難しい話は一切無く、とにかくわかりやすい実践的なアドバイス
バスタオルやノートなど全て家にあるものででき、新しい道具も高い寝具も買う必要なし、という、とても庶民的かつ良心的な内容です。

ただ、どちらかというと女性に好まれる内容だな、という感じがしました。
理論的な男性だと、おそらく不満が残るのでは?


「濃縮睡眠」メソッドは、本のカバーにいきなり書いてあるように、

 1.脳の疲れをとる
 2.血流を改善する
 3.睡眠環境を整える

たったこれだけ。

脳の疲れをとる

現代人はパソコン作業などで脳と目がとても疲れている
それらを改善させるための方法の数々。

  • 脳のコリをほぐす頭蓋マッサージ
  • 眼精疲労に効くマッサージ
  • 蒸しタオルで後頭部と目を温める
  • 漠然とした不安を紙に書き出す
  • 脳の疲れをとる瞑想
  • 感謝と笑顔

上の3つは肉体的な動作だが、下3つはメンタル面のサポート方法。
流行のアファメーション的な内容や、瞑想などの要素も入っている。

血流を改善する

  • 肩甲骨まわりのストレッチ
  • スクワット
  • 姿勢をよくする

ヨガのレッスンの最初によく出てくる肩甲骨ストレッチなど。
このへんは私は普段からやっているが、やはり良い習慣だったんだなと実感。

睡眠環境を整える

  • ベッドは眠るときだけに使う
  • 寝室の雑巾がけ(特にベッドの下)
  • ちょっと涼しめな温度と、快適な湿度
  • 自分にぴったり合う簡単な手作り枕

この手作り枕はバスタオル1枚でできるので、すぐにでも実践したい。

その他の睡眠の質を上げる習慣

  • 休みの日も同じ時間に起きる
  • 朝起きたらすぐに太陽の光を浴びる(☆)
  • 朝食を摂る(☆)
  • 朝起きたらコップ1杯の水を飲む
  • 昼の仮眠は15分間(目を瞑るだけでもいい)
  • 運動の習慣をつける
  • 栄養に気をつけた食事
  • お酒を飲むときは同量の水を飲む
  • 夕食は就寝の3時間前までに、糖質を摂りすぎないように
  • 入浴は布団に入る90分前に(☆)
  • 腸のマッサージと、蒸しタオルによる温め
  • 夜はパソコンやスマホをやめる

昔からよく言われている定番のものが多い。
どれも美容健康に良さそうなものばかり。

☆のマークのものは、有名な著書「スタンフォード式 最高の睡眠」でも紹介されていたと思う。

睡眠に関する本『スタンフォード式 最高の睡眠』レビュー

こんな感じで、全て小さく簡単に始められるものばかりです。

「無理せず、簡単なことから気軽に始めましょう」というメッセージが伝わり、読み終わった後は気が楽になりました。

濃縮睡眠メソッドは、「睡眠時間を短くすること」が目的ではなく、あくまでも睡眠の質を高め、よりよく眠るためのメソッド。
よりよい人生を目指すためのメソッド。

「短時間睡眠は、睡眠の質が上がったことに対する報酬」という考え方がいいですね。

全体的に前向きで明るい雰囲気の漂う本だと思います。

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